江戸時代は両替商、書籍販売業を営んでいた。6代目になり「墨屋 彦兵衛」の通名で営業していたが、その際に象山により「墨屋 定鑑堂」として名を貰い受ける。旅館になったのは明治4年。
佐久間象山が蟄居、謹慎中、多くの門弟や薩長の志士たちが松代へ「陣中見舞い」に訪れているが、その時の旅籠(はたご)が紺屋町にあった定鑑堂だった。
象山を慕う勝海舟、山岡鉄舟、高橋泥舟(「維新の三舟(幕末三舟)」とも呼ばれた3人)も象山を訪ねて定鑑堂に宿をとった。三舟の遺墨も所蔵している。また「鬼平犯科帳」や「真田太平記」などを著した歴史小説作家の池波正太郎も宿泊している。
松代藩真田十万石、城下町としても名高い信州松代。
その宿場町の中心に佇む老舗旅館、定鑑堂。
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